広告代理店のレポートの見方|月次定例で確認したい10項目

広告代理店・手数料 公開: 執筆: 読了目安:約3分
広告代理店のレポートの見方|月次定例で確認したい10項目:1. まず「何を変えたか」、2. 計測の範囲と期間、3. 理由を記録して残す(執筆:笹川 慶太)

この記事の結論

  • レポートは「結果の数字」より先に「何を変えたか」と「次に何をするか」を確認します。
  • 獲得単価(CPA)やROASは、計測の範囲と期間がそろっていないと前月と比べられません。
  • 定例で理由を聞き、その答えを記録していくと、代理店に任せたままでも判断の基準が社内に残ります。

広告代理店から届く月次レポートは、**結果の数字よりも先に「先月何を変えたか」と「来月何をするか」**を確認すると読みやすくなります。数字は、その変更がうまくいったかを確かめる材料です。この記事では、発注側の担当者が定例で確認したいことを10項目に整理します。

まず全体をつかむ3項目

1. 目標に対して、今どこにいるか

最初に見るのは、月の目標(売上・獲得件数・CPAなど)に対する達成度です。目標がレポートに書かれていない場合は、まずそこを載せてもらいましょう。目標のないレポートは、良いのか悪いのかが判断できません。

2. 先月から何を変えたか

入札・予算・配信先・広告文・ランディングページなど、先月から変えたことの一覧があるかを確認します。変えたことが書かれていなければ、数字の変化が施策によるものか、季節や競合によるものかを区別できません。

3. 来月何をするか

次の打ち手と、その理由が書かれているかを見ます。「引き続き最適化します」だけで具体的な内容がない場合は、定例で中身を聞きましょう。

数字を正しく比べる4項目

4. 計測の範囲がそろっているか

CPAやROASは、どのコンバージョンを数えているかで大きく変わります。購入だけなのか、会員登録やカート追加も含むのか。途中で計測の範囲が変わっていないかを確認しましょう。

5. 媒体の数字と、自社の実績が合っているか

広告管理画面のコンバージョン数と、自社の受注・売上の数字は一致しないのが普通です。ただし、差が急に広がった場合は計測の不具合のことがあります。月に一度は自社の数字と並べて見ておくと安心です。

6. 比べる期間が適切か

前月比だけでなく、前年同月比も見ます。セールや繁忙期がある商材では、前月と比べても意味がないことがあるためです。

7. 「全体の平均」に隠れているものがないか

全体のCPAが良くても、一部のキャンペーンが大きく悪化していることがあります。キャンペーンや商品ごとの内訳を、上位だけでも載せてもらいましょう。

レポートに載りにくい3項目

8. 自動で増えた設定や機能

各媒体では、自動化の機能が「初期設定でオン」になることが増えています。誰がオンにしたのか、続けるのか止めるのかを、定例で確認しておきましょう。

9. 広告費を増やす提案の根拠

予算の増額を提案されたら、増やした分でどれだけの成果を見込んでいるか、その根拠を聞きます。料率型の手数料では、広告費が増えると手数料も増えるため、根拠の確認は発注側の大切な役割です。

10. アカウントの名義と権限

広告アカウントが自社の名義か、自社のメンバーが管理者権限を持っているかを確認します。代理店の名義のままだと、将来の切り替えや自社運用への移行で手間がかかります。

定例で使える質問の例

確認したいこと質問の例
変えたこと「先月変えた設定を、理由とあわせて教えてください」
数字の変化「CPAが上がった主な原因は、どのキャンペーンですか」
次の打ち手「来月いちばん優先する施策と、期待している効果は何ですか」
自動化「新しくオンになった機能はありますか。続ける理由は何ですか」
予算「増額した分で、何件の獲得を見込んでいますか」

答えを記録すると、判断の基準が社内に残る

定例で聞いた理由と、その結果を簡単なメモに残していくと、「なぜその手を打ったか」が社内にたまっていきます。代理店に任せたままでも、判断の基準は自社に残せます。担当者が変わったときや、代理店を切り替えるときにも役立ちます。

レポートの読み方や、代理店への確認の仕方に迷う場合は、MediaOwlの「広告代理店の見直し」で、定例への同席や提案の評価からご支援できます。

よくある質問

レポートの数字が良ければ、細かく見なくても大丈夫ですか?

数字が良いときほど、何が効いたのかを確認しておくのがおすすめです。理由が分からないままだと、数字が悪くなったときに打ち手を判断できません。

代理店に質問しすぎると関係が悪くなりませんか?

理由や根拠を聞くのは発注側の役割です。責める聞き方ではなく「次の判断に使いたいので教えてほしい」と伝えると、代理店側も答えやすくなります。

レポートの形式を変えてもらうことはできますか?

多くの場合、相談できます。見たい指標と期間、比較の仕方(前月比・前年比)を最初に伝えておくと、毎月の確認が楽になります。

執筆者 笹川 慶太
執筆:笹川 慶太(株式会社MediaOwl 代表取締役)広告業界10年以上。代理店と事業会社の両方で、広告運用に携わってきました。 2020年からフリーランスとして事業会社を支援。大手アパレル通販で、代理店運用から自社運用への移管プロジェクトをリードし、株式会社MediaOwlを設立。

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